2007年12月10日月曜日

薫風第26号「大島かおるの市議会リポート」

さっぽろ元気ビジョン 第二ステージへ

第二次札幌新まちづくり計画(案)示される
市長公約としてマニュフェストで示した事業を確実に進めるための実施計画として、5つの政策目標と15 の重点課題を設定した「新まちづくり計画(案)」が公表されました。計画期間(二〇〇七~一〇年)の総事業費は四、五一六億円ですが、上田市政誕生以前の5年計画に比べると約四割減となり、前計画よりもさらに絞り込んだ内容になっています。その原因は、自治体倒産時代といわれるように、福祉や環境、子育てなど必要なサービスは年々増加しているにもかかわらず、そのサービスを維持するための自治体固有の財源である地方交付税が減らされていること。バブル崩壊以後の緊急経済対策のために行った、借金(市債)返済の時期を迎えること。分権改革の方向性が定まらないため、将来の財政見通しが立てづらいことなどです。小泉政権によって進められた「聖域なき構造改革」は、医療・年金・福祉のセーフティネットをズタズタにするのと同時に、自治体財政をも危機的状況に追いやり、これまでのサービス水準を維持することさえ困難な状況を生み出しています。

新計画の特徴
このように限られた財源を効果的に活用し事業を確実に実現するために、計画策定に当たっての留意事項として、①政策目標と重点課題の設定による計画事業の重点化②計画策定の各段階における市民への情報提供と市民意向の把握、反映③重点課題ごとに66項目の「成果指標」、全計画事業に「達成目標」を新設④全計画策定時の市民会議からの提言である5つの「まちづくりに大切な視点」を継承の4点を挙げ、さらに、政策目標ごとに副市長をトップとする全庁的プロジェクトを設置して組織間の連携を強化し、進行状況をチェックするとしています。将来に負担を先送りせず、規律ある財政運営を進めながら目標を達成するには、市民自らが「あれかこれか」を見極め、負担のあり方も率直に議論する姿勢が求められます。

車の両輪―行財政改革プラン
今年5月に発表された中期財政見通しでは、08年度から11年度までの各年度において、一九八億円から三〇六億円の収支不足が生じると予想されています。その内容は、①独自財源である市税の増収は大きく期待できない中、地方交付税の減額が続き約百億円の歳入減、②福祉サービスに必要な扶助費などの歳出増が約一七〇億円、③生活道路の補修や市営住宅、学校などの建設に必要な普通建設事業費や、新たな借金(市債)は現状維持というものです。これまで、人口10 万人あたりの職員数は政令指定都市の中で最低、市債発行額はピーク時の半分に抑えるなどの努力を積み重ねてきましたが、今後さらに、①事務事業の見直しや人件費の削減…一一五億円②財産等の有効活用(市有地の売却など)…一一五億円③サービス水準や利用料の見直し…五六億円、の取り組みが必要とされています。新まちづくり計画の実現は、行財政改革プランのすみやかな実行が前提となるわけですが、「効率性」や「市場原理」のみに任せては「公共性の実現」という自治体本来の役割を果たせなくなる恐れがあります。住民の安心と安全を保障するために社会的に不可欠な仕事を担うこと=公共サービスであることをしっかり踏まえての取り組みが求められます。

「環境首都・札幌」を目指して

スリムシティさっぽろ計画
地球規模で進む温暖化に私たち一人ひとりが身近なところから行動を起こす―新たな「一般廃棄物処理基本計画」(=スリムシティさっぽろ計画)は、このような願いをこめて提案されました。リサイクル社会が定着しつつあるといっても、廃棄物大国ニッポンであることに変わりはなく、新たな目標に向けた取り組みが必要になっています。

札幌のごみ事情
現在の計画「さっぽろごみプラン21」の取り組みによって、①一日1人当たりのごみ排出量は820gから720gへと減少し、リサイクル率は10 ・4%から16 ・6%に上昇しているが、ここ数年横ばい状態である。②年間のごみ処理費用は約275億円。市民一人当たりの直接費用(人件費・物件費)は9,061円で大阪市の約半分、政令都市では一番低いレベルにある。③他都市に先駆けて分別収集やリサイクルに取り組んでおり、人件費は約二割減と効率化も進んでいる。このような中でA・2010年までに家庭ごみ一人当たり500gに、B・2017年までに焼却ごみ二四万㌧減量、という新たな目標を目指すことになります。

今後の課題
①家庭ごみのうち55%を占める紙ごみと生ごみの減量・資源化が求められる。②埋立地の確保が困難になり、清掃工場の建て替えにも巨額の費用がかかる。③清掃事業に関する苦情のうちステーションに関するものが63%を占めており、対策の強化が必要(個別収集では約二五億円の経費増となり、冬季間の課題も多い)。④『リサイクル貧乏』といわれるように資源化には多額の自治体負担が必要。そして、札幌市が抱える課題を総合的に解決し、計画実現を図るための基本方針として、①ごみ減量とともに、ごみ処理に伴う環境負荷を少なくする②効率的な運営により、費用を最小限に抑える③市民・事業者・札幌市の協働による取り組み、の三点を掲げています。各地域での住民説明会が始まっていますが、道内では53%の市町村、全国の市では45%、政令都市では5市が実施している家庭ごみ収集の有料化問題も、位置づけや目的、併せて実施する施策を明確にするという条件のもとで、計画実現には避けて通れないものと考えます。

札幌市議会第3回定例会報告

9月26日に開会された第3回定例市議会は、費用弁償を廃止する条例改正案をはじめ、2006年度各会計歳入歳出の決算、札幌市民会館の暫定施設である市民ホールの利用料を定める「市民ホール条例案」などを盛り込んだ一般会計補正予算などを可決し、11月2日に閉会しました。民主党・市民連合は、ごみ減量化施策、経済・雇用対策、障がい者自立支援法、市民活動促進条例など市が抱える諸課題を取り上げ、代表質問、決算特別委員会で論戦を繰り広げました。その一部をご報告します。

環境問題
日本一の環境都市めざす
ごみ減量化で上田市長が強い決意

上田文雄市長はごみ減量・リサイクル計画である「スリムシティさっぽろ計画(素案)」について、「市民の皆さんと一緒に日本一の環境都市の実現に向けて、先頭に立って取り組んでいく」とごみ減量化の実施に向けての決意を力強く述べました。民主党が同計画の実現に向けては市長の確固たるリーダーシップが必要と質したことに答えました。上田市長は今春行われた市長選挙のマニフェストで焼却ごみを10 年間で24万トン減らすことを掲げています。今回示された素案では、①清掃工場の一つを廃止②家庭ごみ収集の有料化③分別収集の徹底などが盛り込まれています。素案で示されているごみ減量の削減目標について、「目標達成は並大抵のことでは実現できない。全職員が一丸となって取り組むことと併せて市民にごみ減量施策への取り組みに協力を求めていくべき」と提案しました。 

食の安全・感染症対策
安心安全な生活を
健康危機管理体制の構築を

食の安全に対する不安が高まる中、食の安全や食中毒、感染症に関する対策を充実・強化するよう市の取り組みを質しました。安全で健康的な市民生活を守ることは、札幌市の大きな責務であることを強調、市民の健康や食の安全を確保するための組織体制を確立すべきと提案しました。これに対し市は、保健福祉局本庁部門と保健所の組織のあり方について、新たな視点から健康危機管理体制の構築に向けた検討を進めていくとの考えを示しました。北海道は、今年になって食の安全を揺るがす大きな事件が連続して3件も発生、加えて、中国製品などの輸入食品における不信感が募っています。さらには、近年のエボラ出血熱やSARSなど新しい感染症の出現やノロウイルスによる感染性胃腸炎の発生など、民主党の指摘は今日的な情勢に対応しての緊急提言を行ったものです。

市民活動促進条例
早期制定を
市民の力で課題解決しよう

早期制定の必要性を主張してきた「市民活動促進条例」については、条例制定に向けての札幌市の取り組みを質しました。札幌市では、市民活動について理解を深めるフォーラムや、具体的な支援方法に関するアンケート調査、さらには町内会、市民活動団体との意見交換会の開催等を通じて、市民活動促進条例への意見を市民から募ったところ条例制定に対して賛成が多数を占めているほか、条例の趣旨に期待を寄せる意見がほとんどであったとしています。民主党はこうした市民意見を条例案に生かすよう提案、これに対し市は、「これまでの調査結果について、既に設置した専門アドバイザー会議の意見も参考に条例案への反映を検討し、より充実した内容にしていきたい」との答弁をしました。

障がい者自立支援法
国に強く改善求めよ
実態にあった法改正を

施行後1年半が経過し数多くの問題点が指摘されている「障がい者自立支援法」については、「施行後3年で見直すこととなっているが、3年を待つことなく早急な改善が必要だ」と訴え、国に支援法の見直しをするよう強く要望すべきと提案し、見解を求めました。これに対し上田市長は、自立支援法は、利用者負担や施設の運営実態等について、当事者などの意見を十分に反映することなく実施されたことに問題があったとの認識を示した上で「障がいのある方が自立した生活に向けて、利用しやすい制度となるよう強く要望したい」と民主党の主張に同意する見解を示しました。また、上田市長は障がい者の地域での生活を支えるための具体策について、「第2次新まちづくり計画」に相談支援体制の拡充や、退院や退所後の住居を確保するための支援策などを盛り込むことなどを明らかにしました。

雇用対策
サンプラザを拠点施設に
市、大きな選択肢の一つ

依然厳しい状況にある雇用対策では、就業相談窓口として「就業サポートセンター」を設置している札幌サンプラザ(北区)について、「雇用・労働政策の拠点施設として位置づけ活用すべき」と提案しました。これに対し市は雇用・労働情勢において施設が果たしている役割や費用対効果などを検証し、有効活用することも大きな選択肢の一つとして考えていることを明らかにしました。また、高齢化が進展し、高齢者の雇用確保が不可欠になっていることを踏まえ、若年層から高年齢層まで、あらゆる年齢層を対象に雇用に関する全般的な情報の集中化とネットワーク化が必要であるとの認識を示し、市に見解を求めたところ、市は、雇用・労働政策を効果的に推進するため、国や道、シルバー人材センターなどと連携を一層強化し、情報の集中化、関連事業の集約化によって、総合的な支援をワンストップで行えるような体制の整備は重要との認識を示しました。

費用弁償廃止節減分は奨学金基金に活用
民主党の提案が結実

札幌市議会は9月26日に開催された本会議で市議が本会議や委員会などに出席すると、1万円が支給される費用弁償を廃止する条例案を可決しました。費用弁償の廃止によって節減される4075万円の使い道について、民主党は経済的な理由などから就学が困難な学生・生徒を支援するために活用するよう上田市長に要望していました。民主党の提案を受けて市長は「市奨学基金」に充当することを決め、一般会計補正予算に追加提案し、議会でこれを議決しました。市の奨学基金は、今年度3464万円を予算化し、高校・大学生ら464人に月額5000円から9000円が支給されます。

「成果を共感する予算」
※将来の投資に重点

12月から1月にかけての連日の積雪と低温で、例年以上の雪山と格闘した今年の冬もようやく終わり、日一日と春の日差しを感じるようになってきました。会期37日間の予算議会が終わり、新年度予算がスタートします。 上田市長は、自らの任期の締めくくりともなる06年度予算について「限られた財源の中で重要政策課題に重点的に配慮した。公約に基づく新まちづくり計画を実現させ、成果をより多くの市民が実感し、共感する年にしたい」とし「市民自治の実践を全市に広げていきたい」としています。一般会計で前年比1・2%減の7840億円、2年連続減少となる予算規模になりましたが、「伸ばすものは伸ばし、変えるべきものは思い切って変える」積極的な予算配分となっています。

①集中的な予算配分
上田市長が「少子化対策に最も意を用いた」とする予算は、「新まちづくり計画」に盛り込んだ約270の事業が、この3年間ですべて着手されたことになります。厳しい予算編成の中で、「新まちづくり計画費」は前年より38億円増の1204億円が計上され、重点項目とされる「子育て支援」「都市再生」「市民自治」の3分野に配分されました。また、上田市政が目玉とする中小企業への融資制度である「札幌元気基金」は、約21億6000万円を積み増しして新たに132億円の融資枠を確保し、ベンチャー企業などに対する「札幌元気2号ファンド」を新設しました。

②着実に進む『財政構造改革プラン』
小泉首相が進める三位一体改革は、相変わらず地方交付税や補助金の削減のみが優先し、自治体はいずれも大きな財源不足に悩まされています。札幌市は、市税収入の大幅な伸びが見込めない中で、4年後には300億円を超える収支不足が予想され、さらに見直しを加速する必要があります。事務事業の見直しなどによる行財政改革によって、05年度143億円、06年度131億円、合計274億円の効果をあげるとともに、借金でもある市債の発行額を前年より109億円減の534億円とするなど、目標の達成に向けた取り組みを進めます。

夏季五輪招致見送りへ」
※一万人市民アンケートを踏まえ市長が表明

①市民合意得られず
上田市長は、昨年3月に自民・公明によって「招致決議」が行われて以来、さまざまな角度から検討を行ってきた2020年夏季五輪招致問題について、12月に実施した一万人アンケートの結果も踏まえ「招致は行わない」との結論を表明した。

②未来への責任
私たちは、①開催による一時的な財政効果があったとしても、中長期的なまちづくりにプラスにはならない②財政負担が重く、膨大な借金を抱える危険性が高い③少子高齢化による人口減少を見据えて、堅実かつコンパクトな都市づくりへの転換が必要④政令都市への移行と冬季五輪で建設した公共施設が、10~15年後に一気に建て替え時期を迎える⑤五輪仕様の大規模なスポーツ施設の維持管理費の負担に耐えられない、ことなどから慎重な判断を求めてきた。市長は総合的な視野から賢明な判断をしたものと考える。 「10年後のことはわからない」「長期的な視点がない」などと、自民党は撤回を迫ったが、右肩上がりの時代の発想でしか時代をとらえることができないことこそ、未来への責任と自覚を欠いたものといえる。

「冬も歩きやすい街に」

参加した障害者の感想から―「僕たちも札幌の一市民の人間である。したがって、僕たちも何らかの目的を持ち、歩いていかなければだめだ。障害者だから人に頼ることはしない。イヤ、してもいいけれども、これからは僕たちで見つけだす一つの目標を持っていけば、必ずこのデモが大事なものとしてくると思います」。 2月4日、8回目を数える『障害者・高齢者と歩く雪中デモ行進』が、JR琴似駅から西区民センターまで吹雪の中、行われた。移送サービスが充実しロードヒーティングが普及しても、ハンディのある障害者や高齢者は、まだまだいたるところにある日常生活の中のバリアに、戸惑い、悲しみ、怒ることが多い。 今回は第2部として、「共に働くっていいんでないかい」と題して、全国の小規模作業所のネットワークである『共同連』の斉藤懸三事務局長の講演とシンポジウムも開催された。 障害者自立支援法がいよいよスタートする。法律の内容には不十分な点が多く「自立阻害(そがい)法」だという人もいる。しかし、現状を変えるために動き始めている仲間たちと共に、私も一歩を踏み出そうと思う。

「前原誠司代表に基本理念と基本政策の堅持を求める決議」

永田議員の「偽メール」問題にかすんでしまった感があるが、民主党札幌は、前原氏が代表就任以来ワシントンでの講演やマスコミ等で言及している「外交安全保障」に関する発言は、党内での議論を無視し民主党を支持する多くの市民の声ともかけ離れたものであることから、要旨以下の決議を採択した。
 前原代表はワシントンでの講演で「周辺事態に認定される状況では集団的自衛権の行使を認めるべきである」「中国の軍事力は現実的な脅威であり、中国政府の政策に関与し、抑止する」としている。しかし、民主党は結党時の基本政策で「専守防衛に徹し集団的自衛権は行使しない。非核三原則を守り海外での武力行使を行わない」「アジア太平洋地域の平和と安全にとって重要な存在である中国に対し、長期的視点に立った友好協力関係を発展させる」としており、これを大きく逸脱している。民主主義と市民の党である民主党の代表として、今後の発言や「外交・安全保障ビジョン」の策定にあたって、基本政策と基本理念を堅持するよう求める。 (2006年1月24日 民主党札幌支部 第2回運営委員会から」

※メール問題の対応について

極めてズサンな調査による国会発言により、党及び政治への信頼を著しく損ねたといえます。民主党北海道を通して、永田議員の辞職、前原代表の辞任を求めていきます。

「どうなっているの?除雪予算」

「道路の状態が例年になく悪い。除雪のレベルを下げたのではないか!?」、今年の冬はこんな苦情をよく聞きました。自然はいろんないたずらをします。1月の累積降雪量は平年より少し多いぐらいだったのですが、今冬は、①例年ある「どか雪」タイプではなく毎日のように降った②例年より日照時間が短く気温も低い日も続き、雪山が減らず路面も固まりづらかった、ことが原因なのです。 市は、機械も人もフル稼働させて除排雪作業に当たりました。雪たい積場には観測史上最も多い降雪を記録した96年以来、最多のペースで雪を運び、作業員は連日休みなしの仕事で、健康状態が心配されたほどです。例年と同額の予算も例年より速いペースで消化されました。 民主党・市民の会は1月13日、上田市長に対して「除排雪体制の強化に対する緊急申し入れ」を行いました。これを受けて、市は3月初めに約30億円の補正予算を計上し、市民生活の安全を第一に考えた体制をはかっています。

「地域と学校と子どもたち」

地域ではそれぞれに工夫を凝らして、「雪を楽しむ」冬の行事が開催されていますが、二十四軒公園では2月24日(金)、25日(土)の二日間にわたって「第一回スノーフェスティバル」が開催されました。主催した「二十四軒」「二十四軒東」の二連合町内会の皆さんは、「子どもたちを主役に、子どもたちと一緒に」を合言葉に数週間前から準備に取り組んだということです。滑り台やゲームを楽しむ子どもたちの歓声と笑顔を前に、雪焼けした真っ黒な顔をほころばせていました。 滑り台や雪像、メインステージを彩るスノーキャンドルは、全て二十四軒小学校の子どもたちの手によって作られたもの(残念ながら、4年生と5年生の担当だったアイスキャンドルは直前の暖気で作ることができなかった)。自分たちで作ったキャンドルに火をつける子どもたちの笑顔は、一段と輝いていました。 学校生活、通学路、放課後―子どもたちが被害者となる事件が相次いでいます。社会環境の変化の隙(すき)をついた犯罪から子どもを守り、安心・安全を確保するための取り組みは、学校と地域との信頼・連携なくしては不可能だといえます。町内にある保育園の園児たちも訪れて楽しんだこの催しが、地域と学校の結びつきを一層深め、子どもを見守り育てる豊かな交流の場となったのに違いありません。

エッセイ(民主党さっぽろ「七竈」より)

在日米軍基地の再編問題が、大きな政治課題として浮上してきた。しかし、沖縄に集中する基地問題に対する政府の対応は、常に「県民の怒りと悲しみ」を裏切り続けてきた。何故か? その実態は「分散強化」に他ならなかったからだ◆8年前、海兵隊による県道越えの155ミリ榴弾砲実弾訓練が、矢臼別をはじめ国内五カ所の演習場に移転された。訓練日数が増え、夜間演習も行われるようになった。移転元の沖縄県金武町には、都市型ゲリラ訓練施設が新設された◆漁民中心の反対運動で暗礁に乗り上げている、普天間基地の辺野古沖移設が訓練の強化をもたらすものであることを、沖縄県民は本能的に感じ取っている◆痛みを押しつける側の権力者が言う「痛みを分かち合う」は、いつもうさんくさい。